米国X線検査強化に伴うフィルムの取扱いについて

■ CTスキャンX線検査装置によるフィルムへの影響

アメリカ運輸保安局(TSA)は最近、米国の空港に「機内持ち込み手荷物」の検査用にX線CTスキャナーを設置しました。今後数か月でこれらのスキャナーは米国の145の空港で稼働します。米国コダックアラリスとイーストマン・コダックは、フィルムを飛行機に持ち込む方にフィルムを手荷物カウンターで預けるのではなく機内に持ち込むこと、そして保安検査場でTSAスタッフに手作業によるチェックを依頼するよう強くおすすめしています。

コダックアラリスでは、新しい「機内持ち込み手荷物」用スキャナーのフィルムへのリスクをより正しく検証するため、少量の「Portra 400/35mm」フィルムをニューヨークのジョンFケネディ空港に持ち込み、TSAの協力のもと、新型X線CTスキャナーにてフィルムの影響チェックを行いました。検証の結果、わずか1回のスキャンでフィルムに明らかなカブリが発生し、暗部のディテールが失われました。この事象は、高感度のフィルムではより顕著に発生しております。

この検証を基に、フィルムを機内に持ち込む方への事前案内についてTSAと検討を行いました。協議の結果、当社は今後、フィルムに貼ることのできる警告ステッカーを用意します。またTSAは、一般用カメラフィルムやシングルユースのカメラ(レンズ付きフィルム)、ロールフィルム、映画用フィルムに対して、すべてのTSA検査官(スクリーナー)が手作業によるチェックを行うよう周知されていることを、案内しております。

TSAからの案内

「機内持ち込み手荷物」の保安検査に使用されるほとんどのX線装置は、ASA / ISO 800以下の未現像フィルムに影響を及ぼさないと想定しています。未現像フィルムに影響を与える可能性のあるX線装置を設置する保安検査チェックポイントの数は、限定されています。これらの空港では、X線が未現像フィルムに影響を及ぼす可能性があることを示す標識がX線装置の前に設置されています。

次のタイプのフィルムをお持ちの場合は、透明なビニール袋に入れて、チェックポイントで機内持ち込み手荷物から取り出し、手検査すること(ハンドインスペクション)を係員に依頼してください。

  • ASA / ISO 800以上のフィルム
  • 高感度のX線または科学用フィルム
  • 露出不足または露出不足で撮影する予定のフィルム
  • 増感現像(プッシュプロセス)する予定のフィルム
  • シートフィルム
  • 大判フィルム
  • 医療フィルム
  • 科学用フィルム
  • 映画用フィルム
  • プロフェッショナル用フィルム
  • X線保安検査を5回以上受けるあらゆる感度のフィルム。

なお、ほとんどの場合、「預け入れ荷物」の保安検査に使用されるX線装置は、未現像のフィルムに影響を及ぼします。

フィルム検査案内ラベル

下記リンクより、保安検査通過時の検査員向け案内用ラベル(注意喚起ラベル / A4サイズ)をダウンロードできます。印刷し、フィルムが封入されているケースやビニール袋等に貼り付けてご利用ください。
案内ラベル(印刷用)

【用語】
機内持ち込み手荷物(Carry-on luggage)
預け入れ荷物(Check-in luggage)
手検査(Hand inspection)
未現像フィルム(Undeveloped film)
かぶり(Fog)